もしあなたが今、日本にいながら海外に向けて何かを発信したい、海外の方に自分の技術や知識を届けたいと考えているなら、少しだけ、正直な話をさせてください。
「英語ができること」と「海外で通用すること」は、別の話です
多くの人は、海外展開と聞くと、まず「英語力」を思い浮かべます。もちろんそれも大切です。ですが、私が長年、世界の情報に触れながら実感してきたのは、もっと手前にある問題です。
それは、そもそも、相手が今どんな世界を生きていて、何を当たり前だと思っているのかを、こちらが知らないという問題です。どれだけ流暢な英語で発信しても、相手の「当たり前」とずれた話をしていれば、届きません。逆に、拙い英語であっても、相手の世界観の中にある言葉で語れれば、驚くほど伝わります。
日本のニュースだけを見ていては、絶対に気づけないこと
私が日々目を通しているのは、ニューヨーク・タイムズなど、アメリカ発の情報ですが、これは単にアメリカ国内向けのニュースではありません。世界中の主要な出来事を、手厚い国際報道で伝えており、世界中の知識人やメディアが参照する、いわば「国際的な議論の土俵」を作っているメディアです。アメリカとヨーロッパでは、実際には価値観が異なる部分もありますが、少なくともこうした情報源を継続的に読むことで、「今、国際的にどんな話題が、どんな重みを持って議論されているのか」という、世界の議論の輪郭を掴むことができます。これは、国内向けの報道が中心になりがちな日本のメディア環境だけを見ていては、決して得られない感覚です。
逆に言えば、これこそがチャンスです。日本のメディアだけを追いかけている限り、私たちは一生、アメリカの人たちが今何を当たり前だと思い、何に怒り、何に価値を感じているのかを、知らないままになります。海外に向けて何かを発信しようとする人間が、相手の「当たり前」を知らないまま発信する。これほど不利なことはありません。
報じられ方の違いそのものにも、大きな意味があります。アメリカのメディアは、事実の報道と同時に、はっきり主張し、時に怒りを表現します。日本のメディアは、抑制的に、事実を淡々と伝えることを重んじます。中絶、銃、宗教といったテーマも、アメリカでは正面から対立の的になりますが、日本では、そこまで公然と意見をぶつけ合う土壌そのものが、まだ育っていません。「和を乱さない」ことを重んじる文化と、「はっきり主張する」ことを重んじる文化。この違いを、頭でなく、肌感覚として知っているかどうかが、海外の方と向き合うときの土台になります。
私自身が、その違いに何度も助けられてきました
1988年、私は22歳で中国・広州中医薬大学に単身留学しました。当時の中国と日本の力関係、暮らしの違いを、身をもって知る経験でした。その後もヨーロッパや中国との貿易、2018年のルワンダでの講演、2019年のフランス・エアバスでの講演、そして今、英語教材を通じて世界87か国、1300人以上の方に、東洋医学の考え方を届けています。
これができているのは、私が特別に優れた語学力を持っているからではありません。長年、世界の情報に触れ、「日本の当たり前」を一度脇に置いて、相手の当たり前で物事を考える癖をつけてきたから、それだけです。
コンテクストノートが、あなたに提供できるもの
コンテクストノートは、ビジネス講座でも、英語教材でもありません。毎週、私自身が世界の一次情報に触れ、そこから「日本とはこう違う」「これは日本人が見落としがちな視点だ」と感じたことを、そのままお届けする場です。
正直にお伝えすると、これを読んだからといって、すぐに海外向けのビジネスが成功するわけではありません。ですが、海外に向けて何かを届けたいと本気で考えている方にとって、「世界の当たり前」と「日本の当たり前」の間にある距離を、日々少しずつ縮めておくことは、遠回りに見えて、実は一番確実な準備になります。
技術や知識は、すでにあなたの中にあるかもしれません。足りないのは、それを、世界のどこに、どんな言葉で届ければ届くのかという「感覚」だけかもしれません。その感覚を、一緒に育てていく場所として、コンテクストノートを使っていただけたらと思っています。
最後に、少しだけお時間をください
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
実は、こうした世界の動きを追いかけることは、私自身のライフワークになっています。サイエンス、ネイチャー、ニューヨーク・タイムズ。世界の信頼できる一次情報から、日本ではあまり報じられない、けれど大切な動きを、拾い上げています。
なぜそんなことを続けているのか。理由は、はっきりしています。世界の動きを知ることが、私自身の判断の物差しを増やし、煽りに振り回されず、自分の軸で世界を見る力を育ててくれているからです。
この感覚を、もっと多くの方と分かち合いたい。そう思って続けているのが、「コンテクストノート」という情報発信です。
今日お届けしたような、地球の裏側のサンゴが語る千年分の記録から、私たちの心構えまでをつなぐレポートを、毎週1本、限定公開でお届けしています。月額980円(税込)です。
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世界を、自分の目で見る。
その一歩を、今週から。
サイエンス誌、ネイチャー誌、ニューヨーク・タイムズ。世界の一次情報をもとに、日本ではあまり報じられない動きを、私の視点で毎週ひとつお届けします。
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